ふそうスーパーグレート バックランプが点かない!

ふそう スーパーグレート 平成27年式

 

「ギアをバックに入れてもバックランプが点灯せず、バックブザーも鳴らない」

というご依頼。

 

とりあえずバックランプのヒューズを点検していただいたところヒューズが切れていたので交換してもらいました。

しかし、交換後もバックランプは点かないとのこと。

もう一度ヒューズを点検してもらいましたがヒューズは切れておらず、ギアを入れても点灯しないまま。

 

ちょっと面倒な雰囲気になってきましたが、とりあえずは現車を確認させていただくことにしました。

途中で配線が切れているとしたら非常に面倒なことになります・・・なんせ、大型トラックの全長は約12メートル!

バックランプは車両の最後尾にありますので、運転席から最後尾までのどこで断線しているのかを点検するのは非常に困難です。

断線以外にもスイッチの故障やカプラーなどの接触不良、いろんな可能性を考えながら現場へ。

 

まずはトラックに乗り点検を開始。

ギアを何度も操作しても全く点灯せず、ヒューズも切れません。

ギアをバックに入れ、バックランプ付近やシャーシ裏側を通る配線を大まかに点検するも、まったく電気が来ていません。

「やはりバックギアスイッチか?」

 

次はミッションについているバックギアスイッチを点検します。

 

スーパーグレートのバックギアスイッチ(正式には「バックアップランプスイッチ」と言います)は、これまたクソ面倒くさい位置に付いているんですよ・・・(´;ω;`)

 

 

このトラックは4軸低床。

その時点で整備性の悪さ(やりにくさ)が際立ってますね(;´Д`)

 

荷物を積んでおり、特に車低部が低いのでタイヤをスロープに載せてあります。

ミッションの下からアクセスしようと思ったのですがアクスルが邪魔で断念。

それなら「ミッションの上から」と思い上へ回ると、これまた狭い・・・

リターダの円盤の奥(前方)にあるので、体をクネクネさせて上半身を潜り込ませ、スイッチの位置を確認。

大柄やメタボの人には入ってさえ行けない位置にあります。

 

で、直接見えない位置に付いていることに気付き、サービスカーへ点検ミラーを取りに戻らないといけなくなりました・・・

入るのも出るのも大変なんですよ、ここ・・・

何度も行き来するとそれだけで疲れちゃうので、必要となりそうな工具を持ってきておかないと。

 

 

上半身を潜り込ませて見た風景です。

 

(写真は部品交換時に撮ったものです。巻いてあるビニールテープは点検時のものです)

 

真ん中あたりにある緑のコードの先(写真ではコードの右下方向)にスイッチがあるのですが、狭すぎてどうしても直接は見ることができません。

 

ミラーで見てみると何やらコールゲートチューブが変形しており、良く見ると配線と本体のゴム部分が溶けていました・・・

(写真は後日の交換時に撮影したものなので、溶けたコールゲートは写っていません)

 

スイッチ手前のカプラー部分を点検し、短絡させて試すと正常にバックランプも点灯しブザーも鳴動。

原因はスイッチで確定。

 

①何らかの原因で溶け、ショートしてヒューズが切れた。

②ショートした箇所は溶けたゴムか何かが固まって被膜となり、以後はショートせずヒューズも飛ばない。

③スイッチ内部で通電せず、バックランプが点かない。

 

といったところでしょうか。

 

すぐに部品を手配しましたが、最寄りのふそうに部品がない・・・

時間が19時を過ぎておりふそうのシステムが止まっているため近隣ふそうの在庫が調べられず、とりあえず発注はかけておき近隣ふそうの在庫確認は翌日となりました。

 

翌日、ふそうの担当者さんから電話があり「近県のふそう、どこにもありません。早くて明日になります」と。

 

いつも思いますが、どんなマイナーな部品でも各県に1~2個くらいは置いておけないんですかねぇ!?

バックランプが点かないだけでトラックは運行出来なくなります。

トラックを売った以上は、部品もストックしておく責任があると思うのですが・・・

 

文句を言ってても仕方ないので待つしかありませんね(*´Д`)

 

 

台風21号の影響で遅くなるかと心配しましたが、予定通り部品が届きました。

 

上の写真を見てわかる通り、イビツな箇所にあるので通常のスパナやモンキーは使えません。

専用SSTなんて持ってないので、使ってないスパナを削って即席SSTを作りました!

(24ミリです)

外したスイッチ。

 

完全に溶けちゃってますね・・・(^^;)

あとで分解してみましょう!

 

整備ブログ恒例の、新旧スイッチ(^^;)

まぁ、見た感じは何も変わりなく、特に何の対策品でもなさそうですね。

 

交換後の写真も撮っておきました。

メチャ狭い箇所に付いているので撮りにくいったらありゃしない・・・

見えないところなので、デジカメの角度もカンで撮影。

ピントが合わなかったり角度が合わなかったり、何枚も撮り直しましたよ(^^;)

 

昔はデジカメなんてなく「フィルムカメラ」だったので、後で「写ってないじゃん・・・」ってことがよくありましたね。

便利な時代になりました。

今はデジカメなんてなくてもスマホで綺麗な写真が撮れますしね!

 

 

スイッチの交換を終えて、イザ運転席へ!

もちろん、汚れたツナギのままで乗り込む訳なく、ビニールで養生して運転席へ。

ギアをバックに入れると、後方から「ピーッ ピーッ 」っと心地よい音色が聞こえてきます🎵

後方へ回るとバックランプもしっかり点灯していました。

 

もう一度狭いミッション後部へ行き、配線をタイラップで固定して作業終了!(^-^)

 

 

溶けたスイッチをバラしてみました。

 

スイッチの中から金具が出ており、そこに配線が接続されてゴムのカバーで覆われているのですが、ゴムが溶けてしまいうまく外れず、仕方ないので横を切ってこじって外しました。

 

写真ではイマイチわかりづらいですが、スイッチ内部に溶けた跡があり、その熱でゴムや配線が溶けたんでしょうか。

 

今回は溶けただけで済みましたが、もしもこの部分が燃え出していたらとんでもないことになっていたかもしれませんね。

 

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