ふそうファイター エンジンチェックランプ アドブルー異常

 

三菱ふそう ファイター 増トン

H28年式 6M60

 

メーターに、「エンジンチェックランプ」「エンジン制御」が点灯し、しばらく走行を続けるとブザーが鳴動したとのこと。

ふそう名物の『尿素SCRシステム』の不具合ですね・・・

今回もいつもの「バルブ」が原因なんだろうなぁと思いつつ、トラックが車庫に戻って来るタイミングに合わせて現地へ。

 

診断機をつなぎ、しばし待ちます。(ふそうは時間がかかるんですよ・・・ 長すぎ・・・)

 

案の定、いつもの「P1E4800」ですね(-_-;)

このコードは、アドブルーのポンプへ行くエア圧が低下した時に出ます。

要は、送り込む空気圧力が足らなんですね。

なぜエアー圧が足らないのか?

それはですね、ポンプへ来る前のエアーに油分が微量に混ざって送られて来ており、それがポンプの入口に付いている切り替えバルブに堆積。

だんだんエアーの通りが悪くなってしまい、規定量の圧力が送られなくなってしまうんです。

 

そもそも、エアーに油分が混ざることが問題です。

この車両はエアードライヤも定期的に交換していますし、まだ2年落ちのトラックですよ?

ファイターもスーパーグレートも、エアーコンプレッサー(エアコンのコンプレッサーではないですよ!)の不具合が多いですよね。

なんとか改善して無償修理などをしてくれれば運送会社さんも助かるんでしょうけど・・・(;´Д`)

 

今回交換するのはコチラの部品で~す!

「尿素切り替えバルブ」

 

1個¥3,000円もしないので、まぁ安い部品の部類ですね。

とは言え、ディーラーさんへこの修理に出したら、なんやかんやで結構な料金を取られちゃいます…

 

ディーラーさんに診てもらうと、「尿素ポンプの不具合かと思いますが、ポンプ代だけで20万円もします。とりあえず今回は『切り替えバルブ』を交換して様子を見ましょう」と言ってくるでしょうね。

 

そして、運送会社の管理者さんは「工賃込みで30万円弱の修理はイタイ・・・ 社長になんて言えばいいか・・・ 今回バルブだけで安く直るならその方が助かる!」

なんて思っちゃいますよね(;´Д`)

 

なんか、うまく言いくるめられてるような・・・!?

 

 

 

では、サクッと作業に入りましょう!

 

ポンプはフレームの内側、車体左側の中央よりやや後方についています。

尿素水フィルターを交換したことがある人は見たことあると思います。

 

画像の中央上側にL型になっているホースなどを外すと中に「切り替えバルブ」があります。

 

まずはホースを外します。

ジョイント部分をスパナで回せば簡単に外れます。

 

 

 

外すと、若干トロっとした液体(油)が出て来ますので、ウエスを用意して外した方がいいですね。

 

(画像はありませんが、この後、ナイロンチューブ内の汚れをエアーを吹いて清掃します)

 

次に、ポンプに付いているプレフィルターを外します。

 

外して、反対側から撮影した画像です。

 

Oリングがくっついて外れてきてます。

組み込む際には切り替えバルブ側にOリングがはまる溝があるので、Oリングに薄くラバーグリスを塗ってその溝にはめて装着します。

 

あ、ちなみに、画像を撮り忘れましたが、この内部に樹脂のプレフィルターがあります。

現物を見ればわかると思いますが、簡単に外れるので掃除しておきます。

 

 

 

プレフィルターを外した状態です。

 

異物が入らないよう注意して簡単に清掃しておきます。

定番の、ビフォーアフター!

 

右側が新品ですね。

外観では何が悪いのかサッパリわかりません(^^;)

 

 

 

ポンプより前の方に装着されているバルブにつながっているこのホースを外してクリーナーを吹き込んでからエアーを送り込み、チューブ内の汚れを落とします。

 ※同じ径のナイロンチューブなので、組み付け時に誤組みしないように!

 

 

清掃が終わったらチューブを戻し、新品バルブを組み付ければ作業終了です。

いたって簡単な作業で、特に特殊工具も不要です。(ナイロンチューブの外し方がわからない人は調べてみてくださいねー)

コンプレッサーのエアーがあればご自身でも出来そうですね!(^▽^)/

 

ただ、経年でチューブが固くなっていたりするので要注意です!

よく言うセリフですが「あくまで、自己責任で」!!!(;'∀')

 

 

 

診断機でダイアグを消去し、再度診断をかけます。

 

全項目で異常なし!

SCRだけを診てみてもダイアグは出ていません。

 

アドブルーの圧力も501kPaなので正常に戻りました。

 

 

左側が不具合時の数値です。

105kPaしかないですね・・・

右側が交換後の正常な数値です。

 

 

作業前と作業後のデータを報告し、作業を終了します。

 

 

ポンプそのものの異常がなく、快適に運行できることを祈ってまーす!

コメントをお書きください

コメント: 10
  • #1

    さくま (金曜日, 09 11月 2018 10:06)

    こんにちは。運送会社の者です。尿素関係のトラブルが多く、検索していたら御社のブログを見付けました。
    質問があるのですが、こういった故障はネットなどで調べて自分で{自社で}交換してなおるものなのでしょうか?
    そもそも診断機がないとどんな不具合かわからないでしょうが、仮に的中したとしてダイアグを消去しなければダメなんでしょうか?
    初歩的な質問ですみません。

  • #2

    恋次郎 (金曜日, 28 6月 2019 19:53)

    まさに、最近つきはじめました。

  • #3

    GKS (火曜日, 27 8月 2019 21:11)

    さくま 様
    恋次郎 様

    コメントありがとうございます。
    すみません!
    せっかくコメントをいただいていたのに気付いていませんでした・・・m(__)m
    ご質問などは、直接メールをいただくかお問い合わせフォームから送信していただくとリアルタイムで届きますので、よろしければそちらからお願いいたします。

    さくま様のご質問ですが、まず故障の原因が何であるかの特定が難しいですね。
    チェックランプなどが点いても、果たしてどこの異常なのかの判断が困難だと思います。
    診断機でも「〇〇が異常なので△△(部品)を変えよ」とは出ませんので、エラーコードだけでなく色んな実測値を見て判断します。
    また、似た不具合でも全く異なった修理や点検・清掃などとなる場合もあるので、診断機だけに頼らず色んな可能性を考えての作業が必要となります。

    今はネットで色んな情報が得られますので「おそらくこの部品が悪いのだろう」という見当はつくと思います。
    それを直して改善すれば言う事はないのですが、もし違った場合には変えなくても良かった部品を交換し、それでいて不具合は改善されないという悲しい結果になるかもしれません。

    ダイアグの件ですが、故障箇所を直した後は基本的にダイアグ消去が必要です。
    そのまま残しておいても問題のない修理もありますが、チェックランプが点灯してしまっている故障であれば消去が必要ですね。
    また、ダイアグ消去だけでなく、リセットをさせなければいけない修理もあります。

    私の場合は、出ている全てのダイアグを記録した後で消去し、後日また診断して再度ダイアグが出ていないか点検します。

  • #4

    SCR (火曜日, 31 3月 2020 11:53)

    貴重な修理記事ありがとうございます。
    記事のとうり20万修理請求着てて、この部品ってどこだろう?と
    ネットで検索してたらこのサイトにたどり着きました。
    さらに調べてたら以前の部品が中国で売りさばかれてました。
    ディーラーって怖いですね。修理内容の説明もありませんでしたよ・・・

  • #5

    GKS (火曜日, 31 3月 2020 18:47)

    SCR 様

    コメントありがとうございます(^▽^)/

    ディーラーさん、報告・相談なしに交換ですか!?
    いやいや、すごいですねぇ(;'∀')

    この記事の案件は「尿素切り替えバルブ」だけで直る場合と、しばらくしたらまた再発する場合があります。
    再発する場合にはポンプ交換も視野に入れますが、そもそもエアーにオイルが混入していることが問題です・・・
    まずはエアーへのオイル混入を問題視しないとイタチゴッコですよね(^^;)

    ディーラーさんでは圧力リザーバーのエア圧なども見たんでしょうか?
    今は乗用車もトラックも、ディーラーさんは問答無用で「ASSY交換ASSY」が基本となっていますが、それもどうかなって思います。
    一つ一つの部品が高いですからね(´;ω;`)

  • #6

    詳しい人 (木曜日, 14 5月 2020 22:14)

    大体のクルマはこれで直りますよね!

    このバルブは分解すると中に小さいダイヤフラムが入っていて、油でふやけるようです…

    このせいで圧力調整がうまくいきません。
    また、圧力調整用の風船みたいな物がついていてそれのエア圧調整も必須ですね。(3.2kpa)

    ポンプのモーターが頑張りすぎて圧力が上がらないこともありますので、そうなるとASSY交換が必要になります。

  • #7

    GKS (木曜日, 14 5月 2020 22:22)

    詳しい人 様

    コメントありがとうございます。

    指定圧は370kPaでは?
    いかんせん容量が小さいので調整が難しいですよね(^^;;
    ちょっとだけ多めに合わせて、手早く離さなければイイ感じにチャージ出来ません…

  • #8

    交換ですよ (水曜日, 14 10月 2020 17:25)

    ディーラーだと丸ごと交換なので本体のアドブルの汲み上げモーターだけ交換しました。半年たちますが問題ないです。また費用も四分のーでした。安く交換できて良かったです。

  • #9

    GKS (水曜日, 14 10月 2020 17:48)

    交換ですよ 様

    コメントありがとうございます。
    ディーラーさんはどのメーカーでもASSY交換になっちゃいますよね(^^;)

    時間も取られるし保証の問題もあるし、時代がそうなってるので仕方ないのはわかるんですが…

    安く直せられるならその方がいいですよね(^ ^)

  • #10

    へのへのもへじ (火曜日, 05 12月 2023 23:05)

    改善しないのは三菱ふそうの悪意そのものでしょう!
    いすづやUDでは、こんな症状が無いのに‥
    せこい三菱ふそうの修理で儲けを出してるにしか思えない!
    ユーザーを馬鹿にしているの一言に尽きる

ロードサービス・自動車点検整備・事故車修理・タイヤ各種部品販売取付

ジーケーサービス (GK-SERVICE)

 

ヤマトオートワークス 協力工場   刈通オートテクノ 協力工場

ロードサービス ぷるる 加盟店      

 

・愛知コールセンター

    tel  :  0567-74-7724 (代)

    fax :  0567-74-7725

       E-mail  :  rescue24@gk-service.com

・桑名基地

  〒511-0031 三重県桑名市三之丸16-1

 

 

  

 適格請求書発行事業者

 古物商許可番号 第551100119800号 三重県公安委員会